• Kanon Kobayashi/ 小林香音

イタリアの思い出

ヴァイオリンのおかげで、今まで様々な国に渡航してきました。コンクール、講習会、演奏旅行など…

その中でも、とりわけ思い出深いのは、イタリアです。

9歳の時、先生に勧められて、初めてコンクールを受けました。それがイタリアで行われたコンクールでした。


当時はまだまだヴァイオリンは楽しいお稽古事、といった感じでしたが、これを機にどんどんヴァイオリンの楽しさに目覚めていった、自分の中では大きな出来事です。ビデオ予選に受かってイタリアに行ける12人の一人に選ばれた時のこと、泣きながら練習したことも、よく覚えています。


初めてのコンクールが海外ということもあり、とにかく緊張しました。イタリアの作曲家のヴィヴァルディの2台コンチェルトをその国で弾ける嬉しさ、ファイナルに大好きなカバレフスキーのコンチェルトを弾きたくて頑張ったことなども鮮明に思い出します。



そして忘れられない出会いもありました。



アドリア海を真の前に臨むホテルに滞在しましたが、そこでたまたま折り紙を折ってプレゼントしたことから仲良くなったドイツ人のご夫妻が音楽好きで、コンクールにも応援に来てくれました。そこから驚くべきことに、その翌年に、そのご夫妻の地元であるドイツのシュトゥットガルトでの演奏旅行を企画してくださったのです。


その方にアイスクリームを奢ってもらっている時の写真です。とびきり美味しかったなあ。


その方とはその先も交流が続き、14歳の時にワイマールで行われたコンクールにも応援にかけつけて下さいました。




さて、イタリアのコンクールの結果は、ファイナルには進めなかったものの、ヴィヴァルディ賞(ヴィヴァルディの2台協奏曲が印象的だった参加者に与えられる賞)、最年少特別賞、そしてGiuseppe Gagliano が1782年に製作したヴァイオリンの貸与でした。実はこのヴァイオリンは3/4サイズといって、子供用の小さな楽器で、ファイナリストの特別賞として与えられる予定でした。しかし、4人のファイナリストが皆大人用のサイズの楽器を使っていたことから、私に回ってきたのです。


こうした非常に素晴らしい楽器との出会いもあり、国を超えた音楽での交流もあり、ますますヴァイオリンが好きになっていきました。





これはセミファイナルで学生のオーケストラをバックに演奏した時の写真です。


バックで弾いてくれた学生や、一緒にコンクールを受けていた他のコンテスタントとも友達になりました。




帰りに旅行したヴェネツィアのガラス細工、街をゴンドラで巡ったこともよく覚えています。何よりイタリアの暖かい気候と太陽、美しい海、人々の陽気な人柄と相まって、この思い出は宝物の一つです。アドリア海が日光を反射してキラキラと光る情景も、海岸で妹と拾った貝も美しかったなあ。



今回、チャイコフスキーの弦楽六重奏曲『フィレンツェの思い出』を演奏することが決まって,一気に懐かしい思い出が溢れて来ました。 チャイコフスキーはロシアの作曲家で、当時好きでもない女性との結婚したものの、その女性を愛せずに逃げ出し、自己嫌悪から自殺未遂も起こすほどで、勤めていた音楽院の教職も放り出し、ロシアを離れて海外旅行をするようになり、元気を取り戻すことになります。

特にイタリアはチャイコフスキーにとって憧れの土地でした。

ロシアとは違って、イタリアの開放的で陽気な人々と、明るい太陽は、思い悩んでいたチャイコフスキーにどんなに大きなエネルギーを与えたことでしょう。

私もイタリアの思い出を胸に、楽しみながら演奏しますので是非聴きにいらしてください。

9/27 (Sun) サルビア音楽ホール

全席自由1000円

ご予約は下記フォームから是非。 チャイコフスキー🇷🇺の弦楽六重奏曲『フィレンツェの思い出』

ブラームス🇩🇪の弦楽六重奏曲 第1番

ドヴォルザーク🇨🇿の弦楽四重奏曲 第12番『アメリカ』 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScfk-HcNAK0_wiaNMPLar9Qmu0Xo__SFolYGDRAAr026v7pvQ/viewform?usp=send_form

※客席数を制限し、新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに厳密に沿った上での開催となります。ご来場の際はマスクの着用・受付での検温・手指の消毒・距離の確保にご協力をお願い致します。体調が優れない方のご来場はお控え下さい。